インフルエンザで大変なのですが・・・
11月に入ってから、インフルエンザが猛威を震っております。既に罹ってしまった方も多いのではないでしょうか。
そんな中、当クリニックに対するお叱りを頂いてしまったようです。日曜日の夕方に来院された際、時間内にもかかわらず既に受付が終わっていて、受診できなかった。電話するなと書いてあるし、とのお言葉を頂戴してしまいました。まずは、誠に申し訳ございませんでした、と謝らせて頂きます。
が、結論から言って、改善は致しかねます。というより、改善できないのです。これを聞いて恐らく更にお怒りなのも承知の上で、ここに何故なのかを書かせて頂きます。
結局はほぼすべて、人手不足によるものです。いくら募集をしても、全然集まりません。他業種よりも魅力的に映るようにするためにはお給料を上げれれば一番なんでしょうが、ご存じの通り、診療報酬があまりにひどすぎて、それもままなりません。本当に困っております。電話しないでほしい、と書いてあるのは、電話をするな、という意味ではもちろんなくて、電話が来ても、それをとってお話ができる人がいない、ということです。スタッフみんなが、現場で何らかの作業をしております。受診された大量の患者さんを目の前にして暇にしているスタッフなど、誰一人おりません。そちらに対応していれば、電話に出れる人なんかいるわけがない、ということです。加えて、時間前に受付を終了している場合、当クリニックとしてはもうまったく完全に本当に人数がオーバーしている時です。受付時間として示している医院や病院もあるかと思いますが、当クリニックではそのように記載していないのはそういうことです。繰り返します。受付時間とはしておりません。というのも、本当の急患で、優先での対処が必要となった場合など、時間通りに診察できるわけがないのは当然だからです。以前にも書いたことがありますが、小児科では完全な予約診療は無理だと思っておりまして(その人その人で診察時間が違うため)、ですから当クリニックは予約診療をしていないのです(感染症や予防接種は除きます)。
また、どうも今どきの世代で常にスマホを肌身離さずの場合特にそのような考えになるようですが、リアルタイムですべての情報が得られるということは医療の世界ではほぼ無理なことと分かっておられないからだと思います。理由のひとつはやはり人員不足。だってそんな操作をできる人がたった1分でもいると思いますか??? 世の中には確かにSNSでリアルタイムの情報発信をしているドクターがおりますが(特にコロナ禍の時)、はっきりいってあれを見るたび、「そんな暇があるなら一人でも多くの患者さんを診ろよ」と思っておりました('_')。今でもそう思っております。あくまでリアルタイム限定の話ですからね。
ちなみに、当クリニックは違いますが、大概の医院病院のホームページ、きれいにできてますよね。すべて専用の業者に任せているから当然といえば当然ですが、その中身の情報更新、大概はメール等でこここれを変更しておいて、と指示を出します。ですが当然リアルタイムで反映するわけはなく、少なくとも一日はかかると思います。業者の休みの日を挟めばさらに一日かかるでしょうね。自分で管理しているのは、私みたいに、この際情報さえ伝われば見た目は勘弁してもらおうと考えている特異的なごくわずかな人ぐらいなんではないでしょうか。それでもリアルタイムは無理です。ごくわずかな時間がないんですもの。この文章も、休みの時にようやっと、カルテ残務処理の合間に書いております。
ということで、お叱りのお言葉を頂いたのですが、申し訳ございませんが、改善できる余地が今のところございませんので、何卒ご理解して頂けますよう、重ねてお願いする次第です。スタッフ不足が解消したのちには、リアルタイム更新は無理ですが、お電話には極力出れるようにはしたいと思いますので、それまでお待ちください。
いや、このインフルエンザが悪いんです!! そう、すべてインフルエンザのせいなんです!! ちょっとずつなら兎も角、どこの学校も園もクラス閉鎖が同時に大量にくれば、そりゃあ、その集団がまとめて受診することになるわけです。毎年のことではありますが、本当に、困りましたね・・・。
そういえば、毎年この時期になると業者さんと必ずする話があるんですが、毎週保健所からインフルエンザ(だけではないですが)の感染者数の報告が報じられて、30人/一医療機関一週間あたりのインフルエンザ罹患者数があれば警報となり、10人なら注意報なわけですよ。2025年第46週(11/10~11/16)では、山形県全体ではそれが47.05人となり、まさに警報の真っ最中ということなわけです。で、保健所別に見ると、庄内保健所管轄のみ、25.42人であるため、警報ではなく注意報でとどまっているわけです。
・・・えーと、忙しすぎて実際の正しい数字を数えてはいないのですが、当クリニックは、先週なら、日曜日は40人以上は確実、その他平日は大体20~30人ずつとして、当クリニックではこの週に少なくとも150人以上はインフルエンザの診断をしました。なもので、当クリニックがインフルエンザ報告の定点にもし加えられていれば、庄内地区は県内平均も超えて管轄内恐らく一番の患者数となって、とっくに警報になってます。今週に限った話ではなくて、10年以上、ずっと毎回毎報告がインフルエンザに関してだけは常にこうなっております。
以前からずっとこの傾向ですので、世間では、単に人口が少ないからだとか、「庄内地区は海風でインフルエンザが飛ばされていくからw」って笑い話になってますけど、少なくとも私は現状を把握していますので、いつも複雑な気持ちでおります。コロナが定点観測になった理由はわかるんです。いるかいないかの大まかな把握さえできれば、人数は確かにそれほど問題ないですから。でも、インフルエンザのように罹患者数によって注意報とか警報を出すんであれば、現状まったく意味をなしていないということです。何のための報告なんでしょうね。まあ、日曜日にここにインフルエンザ罹患者が押し寄せるのは当然ですし、県内に他はない話ですからね。
早めに診断できれば、早めに対処ができて、感染蔓延を少しでもくいとどめることができるはずで、そのあたりを矜持として(それだけでもないですけど)、日曜日の診療をずっと頑張っております。ですので、とんでもなくこちらが忙しいときに、何気ないことが皆さんのお気に障るようなこともあるかと思うんです。もっと細かく丁寧にお話ししないといけない時も、申し訳ないのですが時間と患者数を理由に色々なことを勘弁して頂いていることが多々あります。私もスタッフもです。ですが、ただでさえスタッフ不足ですので、患者数が多い時は特に、申し訳ないのですが、多少のご容赦を頂けないでしょうか。この時期はいつも限界以上に患者さんが押し寄せます。他でも診ていただきたいんですが、なぜかある地域ではそうもいかないようでして・・・。
いやいや、話が大きく逸れて、それはともかく、どなたか、我々と一緒に働いてくださる方を、ずーっと、お待ちしております。何卒ご検討ください!(←結局言いたかったのはこれです)
(2025.11)